PROJECT REPORT 01
CO2は減らす。
でも、熱意は燃やす。
新たなメンバーで「CQ BANK × VisionCraft 2026」が始動
※写真掲載は、参加者の皆さまから事前にご承諾をいただいております。
2025年度に約10か月取り組んだ、関西電力の銀行サービス「CQ BANK」と、日本工学院専門学校の放課後プロジェクト「VisionCraft」による産学連携プロジェクト。2026年度も新たなメンバーを迎え、「ゼロカーボン社会の実現に向けた行動変容」をテーマに始動しました。
CQ BANKとVisionCraftは、生活者が我慢を増やすのではなく、楽しい・便利・得をするといった理由から自然に選び、結果として脱炭素につながるコンセプトやプロダクトを、学生の皆さんとともに考えていきます。
CQ BANK × VISIONCRAFT 2026
5月20日、2026年度のプロジェクト説明会を開催
2026年度の活動は、5月20日に開催したプロジェクト説明会から始まりました。
説明会では、VisionCraft側が、これまでの活動やコンセプト開発の進め方を紹介。CQ BANK側は、関西電力グループとエネルギーを取り巻く変化、CQ BANKが目指す「預けるだけで、サステナブル。」な仕組み、そして今年度の連携テーマを共有しました。
CQ BANKとVisionCraftがともに大切にしているのは、ゼロカーボン社会の実現に向けて、生活者が自然に行動したくなる仕組みをつくることです。双方がそれぞれの知見を持ち寄り、学生の皆さんと一緒に方法を考えていく方向性を確認しました。
17名の新メンバーが参加。3つの「会社」で活動開始
説明会後のエントリーを経て、17名の学生が2026年度のVisionCraftに参加しました。VisionCraftでは、学生を単なる「グループ」ではなく「会社」として編成します。今年度は6名程度ずつの3社に分かれて活動をスタートしました。
ぱっしょん's | 折れないパスタ | エヴリスエクス
それぞれ異なる学科・学年の学生たちが一つの「会社」となり、これから約1年間にわたってコンセプト開発に取り組みます。
まずは、ヒットを生み出すための「考え方」を学ぶ
6月28日には、今後の活動の基礎となるワークショップを実施しました。午前中はチームビルディングとともに、ヒット商品を生み出すための理論を学習。午後からは「CAS分析」「天才コンセプト開発」などのグループワークを実践しました。
ここで大切にしたのは、最初から「ゼロカーボンにつながる商品やサービス」を考えるのではなく、まず、人は何を求めているのか、どのようなことに困っているのか、どんなものなら「欲しい」「使ってみたい」と思うのかを考えることです。
7月からは、ワークショップで学んだ内容をさらに深めながら、3社それぞれで基本コンセプトを開発。7月末にはプレゼンを行い、夏休み期間中もブラッシュアップを続けました。
3社が考えた、生活者の身近な悩みから始まるコンセプト
この段階で3社が着目していたのは、いずれも学生たちにとって身近な生活者の悩みでした。現時点の基本コンセプトは、ここから検証と対話を重ねながら進化していきます。
「ぱっしょん's」とプロジェクト関係者
ぱっしょん's
孤独やSNS疲れを、「軽いつながり」へ
他者から評価されることなく、趣味や興味をきっかけに、存在感だけでゆるくつながれるマルチプラットフォームを構想しています。しがらみからは離れたい。でも、孤独にはなりたくない——そんな生活者の本音に向き合うアイデアです。
「折れないパスタ」とプロジェクト関係者
折れないパスタ
人目を気にせず叫び、ストレスを発散
防音設計の個室で、周囲の視線を気にせず声を出し、ゲーム感覚でストレスを発散できる体験を構想しています。叫ぶ、壊す、スッキリするという分かりやすい体験を、会社やゲームセンターなどへ広げるアイデアです。
「エヴリスエクス」とプロジェクト関係者
エヴリスエクス
集中できない悩みに、仲間とテクノロジーで寄り添う
撮影機能やAIによる分析、自動Vlog、同じ目的を持つ人と作業できる集中ルームなどを組み合わせた、コミュニティ型の集中支援アプリを構想しています。ついSNSやゲームへ逃げてしまう瞬間に介入し、集中を続けやすくするアイデアです。
一見すると、「ゼロカーボン」と直接結びつかないようにも見える3つのコンセプトです。しかし、まず生活者の欲求や不満、身近な困りごとから考え、その先に社会課題との接点を見つけていくことが、今回のプロジェクトの大きなポイントです。
9月2日、CQ BANK × VisionCraftの特別講義を実施
9月2日、日本工学院専門学校で、CQ BANKとVisionCraftが共同で、特別講義とグループディスカッションを実施しました。CQ BANK側からは、生活者の本音を起点に事業やサービスを設計する視点と、「勝手にサステナブル」というCQ BANKの考え方を共有。VisionCraftで積み重ねてきた発想法や各社の基本コンセプトと結びつけながら、次のブラッシュアップに向けた論点を整理しました。
“脱炭素しなきゃ”ではなく、“やってたら脱炭素だった”へ。
「脱炭素」を主語にしない
講義で最初に共有したのは、「脱炭素を主語にしない」という考え方です。
「地球温暖化を止めたい」「CO2を減らしたい」「環境意識を高めたい」。どれも大切なことです。ただ、そこから企画を考え始めると、“正しいけれど、どこか他人事”なアイデアになりがちです。
だからこそ、主語はあくまで生活者。その人の欲望、不満、面倒くささ、損をしたくない気持ち、ちょっと得をしたい気持ちから考えます。
| 電気代が高いのはイヤ | でも、我慢はしたくない |
|---|---|
| 面倒な節電は続かない | 快適さや楽しさは削りたくない |
| ちょっと得をするならやる | 褒められたり、見せられたりするなら続く |
こうしたリアルな気持ちから始めることで、はじめて「使いたくなるサービス」や「続けたくなる仕組み」に近づいていきます。
CQ BANKが大切にする「勝手にサステナブル」
CQ BANKは、「お金を預ける」という日常の行動を通じて、誰もがゼロカーボン社会の実現に貢献できることを目指す銀行サービスです。掲げている考え方は、「預けるだけで、サステナブル。」。
大切なのは、銀行サービスそのものではなく、日常の行動に、社会にとって良い意味をこっそり混ぜるという発想です。楽しい、便利、得をする、かっこいい。本人にとっての理由の中に、結果として社会に良い行動が入っている——学生の皆さんが考えていくコンセプトにも、まさにこの発想が求められています。
社会課題を「やりたいこと」に変える
講義では、社会課題とゲームの関係も取り上げました。健康のためではなく、捕まえたいから歩く。外出促進のためではなく、育てたいから街に出る。点検したいからではなく、ゲームをしたいから撮影する。遊んでいたら、結果的に社会課題の解決につながっている——この考え方は、ゼロカーボンにも通じます。
「楽しいから続けていたら、結果として脱炭素につながっていた」へ。
3社のアイデアを「現実の行動」へつなげる
講義では、3社とも、孤独、ストレス、集中できないという「人の本音」から始まっていることを、まず良い点として共有しました。入口はすでに魅力的です。次のステップは、そこから「楽しいサービス」で止めず、使った後の現実の行動まで伸ばすことです。
使った後に現実の行動が1つ変わるところまで設計しよう。
本音・悩み
続けたい体験
1つ変わる
脱炭素へ
たとえば、買いすぎない。借りる。シェアする。電気の使い方が変わる。移動の仕方が変わる。お金の使い方が変わる。そうした小さな行動変化が生まれてはじめて、コンセプトは「ゼロカーボン社会の実現に向けた行動変容」へとつながっていきます。
真剣な質問と、活発なグループディスカッション
当日の学生の皆さんは、講義を真剣に聞き、気になった点を積極的に質問していました。グループディスカッションでも、一人ひとりが自分の考えや疑問、企画に込めたい思いを発信しながら議論を進めていました。
生活者のリアルな悩みをどのような体験へ変え、その体験がどのような行動変化を生むのか。学生の皆さんの率直な視点と、CQ BANK・VisionCraft双方の知見が交わることで、これからどんなコンセプトへ育っていくのか、今後の展開が楽しみです。
ここから、3社のコンセプトをさらに磨いていきます
5月の説明会から始まり、6月にはコンセプトを生み出すための基礎を学び、7月には3社それぞれが基本コンセプトを作成。夏休み期間のブラッシュアップを経て、9月2日の特別講義では、「生活者を主語にした行動変容」という視点をあらためて共有しました。
ここから学生の皆さんは、現在のコンセプトを単に「脱炭素らしいもの」に変えるのではなく、自分たちが見つけた生活者のリアルな欲求や悩みを大切にしながら、その先にどのような行動変化を生み出せるのかを考えていきます。CQ BANKとVisionCraftは、ともに学生の皆さんに伴走し、そのプロセスをCQ BANK Webで発信していきます。